第7章 戦闘
それから起こったのは
もう、口で言い表わせられるようなものじゃなかった。
凄まじい速度での攻防が、目の前に広がる中…
僕等はただただ見入ってた。
どれぐらい凄いのかを言葉で表現するなら…
悟空VSベジータのスーパーサイヤ人2の戦いの3倍速ぐらい。
身体をうまく使いながら
無駄な動きが一切ないまま、ぶつかり合い続けていた。
逆立ってた髪が下りて、抹消する個性が切れた直後
教室で見せた個性が爆裂していた。
炎と氷と風と雷と…真っ白な光。
あまりに圧倒的過ぎて…
一瞬で、逆にやられそうに感じて……
僕は、気付けば
世界を一瞬で消滅できるという
『圧倒的過ぎる力』を前にして、『恐怖』しか覚えなかった。
オールマイト『こらぁ!!
それ強過ぎるから使用禁止!!』
恵土「えー;
ちゃんと扱えるようになったよ!?あの時とは違って!」
オールマイト『それでもダメ!』
それから後…
最後のカウントダウン。
3~2~
『1~』となった瞬間
右拳で殴りかかってきた相澤先生の手を取ると同時に
恵土 ←相澤
左腕で左に添えるように当てて逸らしながら右手で引っ張り
左横に来るように投げた。
相澤先生の←向きの力を↙に、↙を↓に、↓を↘に、↘を→に、→を↗に
といった感じをたった一瞬、数字にして0.001秒で
合気道のように引き込みながら投げると同時に
下へしゃがみ込んで勢いを付けながら、左腕の肘打ちを寸止めで繰り出す。
と同時に
相澤先生が空中ながらに取り出したナイフが首元に
共に、寸止めとなるほどの距離にあった直後に
時間切れとなった。
跳びながらかわすと同時に攻撃、互いに相殺
壁を伝って跳び上がり続けながらも攻撃、互いに防御も同時並行。
もう…
あまりに過酷過ぎて、言葉で表現するのが難しい。
ただ、言えることはといえば…
今までに見たことがないぐらい濃密で、全く無駄がなかったということぐらいだった。