第7章 戦闘
切島「すっげえええええ!!!」
瞳を輝かせながら、食い入るように見ていた。
モニター越しだというのに
いつの間にか、息をするのも忘れるぐらい凄かった。
蛙吹「手に汗握るとはこのことね」
そう思うと同時に、蛙吹さんの声が聞こえた。
即座に右足で踏みだしながら
体を重心ごと左に傾けると同時に、左へ跳んで避けながら
左足で着地した直後に踏ん張って、左掌底を繰り出す。
それもただの掌底ではなく
リミッターを解除したもののようで、電柱はいとも簡単に消え去った。
それが当たる直前に
電柱を足場に上へ跳んで、かわしていた。
尾白「おお!」
上鳴「スパイダーマンみてぇ!!」
そして空中で、逆立った髪が下りた瞬間
と同時に、風を巻き起こしながら
白いマントを拾う否や
頭上で凄い勢いで回転させた直後、横から振り切って台風を作り上げた。
八百万「なるほど。
羽のようなマントをしていたのは、このため」
ここまでの時間…
僅か、数分。
相澤(目を開けさせないつもりか!)
それを電柱にしがみ付いてしのがれる中
風を圧縮させて足場にして踏み出し、日本刀を作り出す。
そんな中、再び髪が逆立ち
恵土ちゃんの両掌から、作る途中の日本刀が煙のように消えていくのが見えた。
それを見るや否や、即座に相澤先生に拳を向けた。
だが、それを再び包帯を使って避けながら
電柱を足場に跳んで、その背に蹴りを繰り出した。
それを食らって、痛そうに顔を歪めるように見える中…
相澤「!!(手ごたえが、ない?」
マントが宙を浮く中
台風によって、未だに巻き起こったままの土煙から
恵土ちゃんが
掌に台風を圧縮させて纏ったまま、殴りにかかった。
その旋風に巻き込まれる形で、相澤先生が建物内に入った。
耳郎「何あれ今の!」
切島「すげぇすっげぇ!!」
息を飲む僕等とは対照的に
切島君は興奮気に膝を叩きながら、大はしゃぎしていた。
そして、オールマイトから解説が始まった。