第1章 プロローグ
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戦闘開始。スサノヲとヤマトタケルが前に、アマテラスとツクヨミと私がその後ろにそれぞれの武器を手に持ち、、相手を見据えた。
先手必勝。先に攻撃した方が勝ち。一番始めに行動を起こしたのは、スサノヲだった。
手にしている軍配を振りかざすと、大量の薙刀や槍が出てくる。その武器達を軍配でべリアルに照準を合わせ、雨の様に振り注ぐ。
大量の武器が降ってきた事で、べリアルの周りに砂煙が舞う。煙が晴れてくると相手の姿が見えるが、奴の体にはスサノヲの攻撃による怪我というものが見当たらない。
「何だ、来ないのか?」
「なによ!まだまだ、これからよ!!」
ツクヨミの武器である水晶が一瞬、光ると、べリアルの足元が光り、そこから柱の様な光がべリアルを攻撃した。
だが、相手の顔は涼しいまま。スサノヲとツクヨミの攻撃は何かが掠った程度にしか感じていないらしい。
それを黙ってみていたタケルも遂に動いた。
剣の先から黒い炎を玉の様に出し、相手に浴びせていく。でも、効果はいまひとつである。
アマテラスは攻撃ではなく、支援特化である為満が一に怪我を負った見方がいたら回復にする為に、後方で待機していた。
要するに、攻撃には参加はしていない。しない。
まだ、攻撃をしていないのは私だけだ。……でも、三人の攻撃が全く効いている素振りが無い相手に、私の攻撃は通用するのだろうか。
そうは考えても、私だけ何もやっていないのはそれはそれで嫌だ!
矢を弓に設置して、弦を引く。引かれた矢は真っ直ぐにべリアルへと進んで行く。
弓は一瞬光ると渦潮の様な槍となり、幾つにも分かれてべリアルを襲った。ある矢は背面を、ある矢は頭上を、ある矢は両側側をそれぞれ。
「行けっ!!」
同時、若しくは少しの時間差で渦潮の槍は見事に命中した。命中したのは解ったけど、自分の手には手ごたえというのが感じられなかった。
案の定、相手はピンピンしてる。うん、私の攻撃じゃピンピンしていないのが可笑しいけど。
「全く効いている感じがしねェ。」
「あいつ、硬すぎよ!」
やっぱり、全員同じ感想を持っていた。
「なんだ、その程度か。」
「クッソ!!」
さっきと同じ様にもう一度、べリアルに攻撃の雨嵐を浴びさせる。
どんなに攻撃をしても相手の体には掠り傷もついていない。