【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第121章 121話
「見ての通りだ。攻撃しても接触した瞬間に逃げられる。パクノダの力も使えなかった。」
「加えてオレ達の重大機密を知っている人間だ、殺せないなら管理するしかない。」
クロロの後に続いてシャルナークがそう言うと「お前昨日アンテナ刺してたじゃねーか!」とフィンクスに曝露され、フェイタンなどからのバッシングが始まった…。
矛先がシャルナークに向いたのをいい事に
私は折衷案を掴むため、クロロに対して少し強引な要望を提案する
「あの、明日の計画…せめて殺しは無しにしてもらえませんか…?」
「殺し無しでどうやって盗むんだよ!盗賊ナメてんじゃねーぞコラ!」
「お前、ワタシ達に要求できる立場違うね」
そうですよねー!
フィンクスの怒鳴り声とフェイタンの一睨に委縮していると、今度は前方から堪えるような笑い声が聞こえてくる
「っくく…ダッハハハハ!この期に及んで直談判かよ!」
「馬鹿正直に正面から要望を通そうとするところ、オレぁ誰かさんにそっくりだと思うがね」
見るとウボォーさんとノブナガが仲良く肩を揺らしていた。
何だか空気が緩くなった…?
ウボォーさんが何にハマったのか解らないけど、面白がってくれる分にはいいか…
笑われたことには戸惑ったけれど、ほんの少しだけ肩の力が抜けた気がする
笑いこける2人を唖然と眺めていると、視界の端でクロロがスッと立ち上がった。
「殺したくないなら自分で客をどうにかするんだな。蜘蛛の仕事が減る分には文句はないだろう…お前がやりたいようにやればいい、オレたちも勝手に動く」
「本当ですか!ありがとうございます!」
そう言い捨てると、背中を向けて立ち去ろうとするクロロ
「団長、何故この女の好きにさせる?」
「…現段階でオレ達に手立てが無いからだな、目の届くところに居た方が都合が良いだろう。邪魔だと判断したら始末していい」
反対するフェイタンにそう言うと、クロロはそのまま廃墟を後にした。