【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第121章 121話
崩れかけた広い廃墟
その隙間を通る風の音が、私の焦燥感を掻き立てていた。
膝が震えて身体が強ばり、話そうと思っても口が少し開くだけで、喉から声が出せない。
覚悟していたとはいえ、この面々に視線を向けられて怖気づいてしまうのは仕方がなかった。
「こ、こんにちは…私は、私の名前は名前と言います…。
お、…お時間をいただき、ありがとうございます。
わたしっ…!ああ明日、明日の計画を!中止にしてほしくてお願いしに、来ましたっ!」
広い部屋に声が響いて少しエコーがかかる
半ばヤケクソ気味にそう言うと、シャルナークの大きなため息が聞こえてきた。
「だ、そうだ」
「だそうだって、…何だ?まずこのガキは何なんだよ」
クロロが興味なさげに解釈を委ねると、ノブナガが怪訝な表情で一つ目の疑問を投げかける
「違う世界から来たんだとよ、オレ達の過去と未来を見てきたって言ってたな」
ウボォーがそれに答えると、更に謎が深まったとばかりにノブナガの眉間にシワが寄った。
「コレ何か、団長このイカれた女の言う事ワタシ達に聞かせて何になる?無視してささと殺せばいいだけ」
フェイタンのイラついた様な口ぶりと、その物騒な物言いに早くも泣きそうになりながらも
私は彼のプレッシャーに負けないようにと手早く目的と理由を説明した。