【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第119章 119話
「お水、飲みますか?」
「おう、ありがとな…。ん?お前なんか雰囲気変わってねえか?」
「あっ…、一度自分の部屋に戻ってちょっと着替えとかを…」
「……逃げなかったのか?」
「え…?はい」
間の抜けた私の返事を聞いて、ウボォーさんは息を吐きながら手のひらでゴシゴシ顔を上下に擦る
「ン~~~!はぁ~…、一体どういうつもりだよ」
理解できないといった雰囲気で立ち上がると、水のボトルをつき返されてしまった。
「悪ィけど、お前が持ってきた物なら受け取れねえな」
そう言って部屋を出て行こうとするウボォーさん
私は旅団の動向が掴めなくなると困るので、慌てて後を付いていった
「なんだよ!付いてくんな!」
「困ります!見張っておいてもらわないと!!」
「お前逃げないんだろ!?見張る必要ねえじゃねえか!!」
「そうですけど!団長命令ですよ!!」
私がそう言うとウボォーさんはピタと止まり「ただのションベンだよ!犬みてえに付いてくんな!!」と怒鳴って背中を向けた。
私はハッとして少し恥ずかしくなり、大人しく小部屋に戻る…
流石にトイレについて行くわけにはいかないよね…。
…
ウボォーさんを待ちながら、手持ち無沙汰なのでメイク道具に手を伸ばした。
あらかた顔面を整えて、時計を見ると午前10時
あと2時間後には集会が始まる
ウボォーさん遅いな…
一人でそわそわ不安になっていると、しばらくして誰かが入ってきた。
「あら、あなた一人なのね」
「あ…!はい、おはようございます!」
パクノダだ…
立ち上がりお辞儀をすると、彼女は私に不思議そうな目を向けてソファーに腰掛けた。
20231011