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【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ

第119章 119話





目の前が黒と赤に染まったその時、私は目を覚ました。





夢だ…






「はぁっ…はぁっ…」

かなりショッキングな映像だった…

息を整えながら、自分が何処にいるのか解らなくなり一瞬混乱したけれど、そうだ…私いま旅団のアジトに…

隣に目をやると、大きなイビキをかいているウボォーさんが居た…




「…。」



健やかに寝ている様子を見て胸を撫で下ろしたが
直後、思いつく



今ならバレないかも…。



私はその場に指輪を残し、少しだけ自分の部屋に帰ることにした。

歯を磨いて、顔を洗って、着替えて…
そんなことしてる場合じゃないんだろうけど…やっぱり今日全団員に会うって思うと、小綺麗にしておきたいというか…なんと言うか…



こちらでやれる事を済ましたら、化粧品や水などを持ってもう一度アジトの小部屋へと戻った。





良かった…ウボォーさんまだ寝てるな…。









半地下の小部屋には、天井に沿う様に横長の窓がある。

そこから差し込む日差しが、廃墟の埃を貫きながらウボォーさんの額や鼻筋を照らし出していて何だか美しかった…。



しばらく見ていると、彼が身じろぎをした拍子に日差しが瞼に差し掛かる

「ん」



その眩しさで目が覚めたようだ




「あっ…おはようございます」


「んあっ…!っかぁあああぁあぁ~~~~…!…おう、はよ」



豪快なあくびの後、目の端に涙の粒を浮かべながら目を擦るウボォーさん

こんな人が明日の夜、大虐殺をしようというのだから信じられない…。



幻影旅団に関しては、作中での切り取られ方で極悪非道の殺戮集団というイメージを揺るぎないものとしていたが
こういった一面を見ると、ミスリーディングだったのではないかとさえ思えた…。

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