【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第118章 118話
「お!飯が来た。おかえりウボォー、サンキュー」
「お…、おお?ジャマだったか?」
「おぶっ、…コラ、ウボォー急に止まんな」
「…っ……っ!」
ウボォーを見て、思わず涙が溢れてしまった。
こんな姿で恥ずかしいとか、そういうのがどうでもよくなるらい
まだ生きている彼を見て、ただ感情が揺さぶられる。
操られて両手を上げた状態だけど、目だけは自由な様だ…
「え?いや、この子がメールで言ってた捕虜だよ」
「んだあ?!オイオイ!シャルおめー…そんな趣味あったのか!」
ウボォーの後ろからニヤニヤ出てきたフィンクスは、私達を見て揶揄う様にゲラゲラと笑い始めた。
「は?!違うよ!身体検査!尋問しても大した情報得られなかったし、この子能力使ってるとこっちの攻撃通じないから仕方なくだって!!」
流石に変な誤解を生みたくないのだろう、シャルナークもかなりムキになって反論している。
その横でウボォーは買ってきた食料をソファーに置くと、私に近づいてきた。
「もう終わったんだろ?服くらい着せてやったらどうだ」
じーっと私の目を見ながらウボォーはシャルナークにそう言う
「言われなくてもそうするよ!タイミング悪くウボォー達が帰ってきただけで、別に見たくて脱がせたわけじゃないからね!」
「ガハハハッ!!どう見ても変態行為だろ!」
後ろでヒーヒー笑いこけるフィンクスにイラついているシャルナーク、そのやり取りを聞いていると、いつの間にか身体が自由に動くようになった。
「あっ…」
「連れが胸糞悪いことしてスマンな、シャルは本当に変な気起こすヤツじゃねえから許してやってくれや」
私が震える手足で制服を拾い上げているうちに、ウボォーはそう言って背を向ける
見えない様にしてくれてるのかな…。
幻影旅団と一口に言っても、人間によって千差万別
マチやパクノダは作中でも優しさを見せるシーンがかなりあるし、ウボォーも戦闘に関して以外の一面はあまり知らない。
どうして優しくしてくれるのか解らないけれど…
でも…優しくされても、もう油断したらダメだよね…。
「…ありがとう、ございます…。」
私は一応小さくお礼を言って、制服を着た。