【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第114章 114話
…
「で、能力の事は一先ずいいけど…。どうしてキミみたいな女の子がこんな廃屋に来たのか、今度こそ教えてほしいんだけど」
流石シャルナーク…目の前で転送して降りて見せると、もう私の能力についてはある程度把握した様だ
それよりも確かに、私みたいな人間がこんな場所をうろつく理由なんてそうそうない。
「シャルナークさん…あなたに…、あなた達に会いに来たんです。」
「!?」
彼が居るのなら、他のメンバーも既にアジトで潜んでいるのだろう。
ヨークシンにいる間、クロロは常に2人は団員を傍に置いている。
私の口から彼自身の名前、そして他の団員の存在が出ると、シャルナークはまた少し身構える姿勢を見せた。
「ちょっとまって!無理だと思うけど、誤解しないでください!私は話をしに来ただけなんです!」
「オレのアンテナについてもそうだけど、何処からその情報を知った…?」
「それは…信じてもらえないと思いますけど…」
本当に軽く、必用な部分だけ事情を説明する。
何度この経験をしても、話している最中に向けられる視線はかなり痛いもので…
「オレの事バカにしてる…?」
特にシャルナークは私の発言を一切真に受けることなく、訝しげな表情を隠さなかった。
「いや、普通そうですよね」
割と受け入れてもらえることが多かったけど、否定されても全然納得できる
普通なら頭のおかしな女だと思われて終わりだ。
別として、シャルナークにそう思われるのは辛い所ではあるけれど…。
「まあ、キミがオレをどうこうできないってのは本当だろうから、もう無理にマシンにしようとは思わないよ。
とりあえず報告する必要があるし一緒に来てくれる? キミもアジトを探しに来たんでしょ」
「あっ!はい!ありがとうございます。」
陽は傾き始めていた。
20231001