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【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ

第113章 113話



1人、フラフラとヨークシンシティを歩き、大きな公園のベンチに座った。



あの日、あんなに頑張って
やっと自分の信じる事をつき通せる力がついてきた事を喜んで



それなのに、…何だったんだろう



自分の信じてる事って…








ポロロン ポロロン


「!」



池と鳥と…時々空をぼーっと眺めていると、携帯が鳴った。




キルアからだ




出たくないな…。



とてもじゃないけど、今は普通に応対できる気がしない。
キルアはすぐに私の様子がおかしい事に気が付いて、何でも聞き出そうとしてくるし…


申し訳ないけどピッと着信を切った。





「ハァ…」


ため息をついて数秒、すぐにまた着信が鳴る



何か大事な話なのかな…

「…。」



ピッ…







「切ってんじゃねーよ!!」







しかたなく通話開始ボタンを押すと、耳に当てなくても劈くような声が聞こえてくる。



カストロの死を告げられた瞬間から、音も光も遠くにしか感じられず鈍くなっていた。

快晴のヨークシンシティに居るのに、私は暗い深海の底に沈んだような感覚で数時間彷徨い歩いていたのだ。



そんな私を引き上げる、目が覚めるような大きな声



「…っ、キルアッ」





その声を聞いて、突然ボロボロと涙が溢れだした。

僅かに声が歪む




「ちょ、名前!?お前泣いてんのか?!何があった?!」


ほらね…、やっぱりキルアはすぐに気が付いてくれる…



「キルアっ…キルア…!」

何も話せない、何も言えないよ
だって私の始めた事だもん…巻き込めない


「ハ?!なに!?聞こえてんぞ!!」「キルア!代わって!!」


突然泣きながら名前を呼ぶ私にキルアは慌てた様子で声を荒げる
すぐ後ろからゴンの声がすると、今度は彼が電話口に変わった。
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