• テキストサイズ

【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ

第108章 108話




「サトツさん…!ぇ…あっ…わざわざありがとうございます!」


エレベーターの扉が開くと目の前にはサトツさんが立っていて、すぐに私に気が付いて声をかけてくれた。

わざわざ出迎えてもらって既に恐縮の極みだ。



「思ったより早くご到着されて助かりました。遠い所御足労いただいてありがとうございます。」

丁寧にお辞儀をするサトツさんに合わせて私も頭を下げる。
そして「ご案内いたします。」と廊下を歩き始めた彼の後に続いた。


「お相手の方が丁度数日間ほど本部にいらっしゃる予定があったそうで、ご本人の希望もあってお呼びさせていただきました。」

「そうだったんですね、仲介してもらえて本当に助かりました。ありがとうございます。」


前を歩くサトツさんからほのかに紅茶の香りが漂ってくる
私の緊張は相変わらずだが、なんだか最終試験後にいただいた紅茶を思い出して少し心が楽になった。

上手く話せるかな…




廊下を進んだ先の応接室に通され、私は一番手前のソファーに腰かけた。

ローテーブルと革張りの立派なソファーだ


なんだかものすごく会社って感じ…



少し開いたブラインドからは西日が反射していた。





「こちらで少々お待ちください。」


パタリと静かに扉が閉まり、サトツさんは行ってしまう。


…また、戻ってきてくれるだろうか……

正直サトツさんに頼りすぎている事は自覚しているけれど、やっぱりノヴさんと2人で話をするというのは少し怖い
私は相手を知っていても、相手は私を全く知らないのだから、彼の性格を考えると何か一つも間違ったらきっと破綻する…


ぐるぐるとそんな事を考えると、不安でもう心臓がバクバクだった。


サトツさんの紅茶が飲みたいな…。



/ 450ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp