【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第105章 105話
川からあがって服を絞る2人
キルアはジトーっと眺めながらため息をつくように呟いた。
「なんか、前にもこんなことあったよな…」
「ごめ~ん…」
あははと笑う横顔...
キルアとのやり取りを見る限り、名前は軽く受け止めているのだろうか
何事も無かった事に安堵しつつ、その危機感の無さにゴンは少しばかり不安を感じていた。
「無理だなって思ったら、手を離してよかったのに」
「そんな!ゴンの大切な釣竿だし…流されたら絶対に嫌だったから」
「…!」
そっか...だから自分が川に落ちそうになっても、落ちた後も、それでも釣竿を離さずにいてくれたんだ...
そんなところが名前らしくて、危なっかしいけど…
でも…そんなところが、好きだな...
「…?…??」
自然と思った事だったけれど、『気付き』がゴンに急激な感情の変化を与えていた。
思わず心臓を押さえる
どういう意味の好きなのか、自分でもわからない。
わからないけれど、これはきっと
”いい?ゴン、友達の好きとの違いはドキッとしたかどうかが大切なのよ。”
「そういうことか…」
「え?なに?」
「いや…えっと、名前…昨日は改めてごめんね」
ドキっとするって、こんなに大変な気持ちなんだ。
「え?!なんで今!?」
「やっぱ昨日なんかあったんだなー?!」
20230829