【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第98章 98話
「もーーーー、帰ってくるなら先に教えてよ
何にも用意してないわよ」
「いいよテキトーで」
ドタバタと食事の支度を進めるミトさん、まだ午前中なのに悪いな…
「あの、わたしお手伝いできたら嬉しいんですけど」
「そんな!お客さんにそんな事させられないわ、こっちはいいから座っててね。
そーだゴハン作る間にお風呂入んなさいよ 服も全部出しといて、洗濯するから」
ミトさんは私を椅子に座らせて、ゴン達を強制的にお風呂に行かせた。
この賑やかな家庭の感じ、元の世界に戻ってきたみたい…。
「名前さん? はあんまり汚れてないのね。ここまで歩いてきて大変だったでしょう」
「あ、いえ えっと~、実は私だけ飛んできたというか」
え、これなんて説明すれば伝わるんだろ…
ミトさんも手を止めてキョトンとしている。
「実は超能力者で、瞬間移動してきたんです。」
「………。」
さっきまで賑やかな雰囲気だったリビングに静寂が走る
固まるミトさんを見て、やってしまった~と思いつつ
私はミトさんが手に持っているトマトを自分の手の中に移動させて見せた。
「え!?わ!!」
ミトさんが、何もなくなった自分の手と私を交互に見て驚いている
これって言っても良かったのだろうか…
20230625