【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第77章 77話
結果上々の私にウイングさんは突然の無茶振りをしてきた
私はそう言われ、不安の表情を隠さずに「でもどうすれば」と狼狽えてしまう。
「今までは触っている物を意識しすぎているせいで、念の発動に必要な情報が上手く読み取れていないようです。
どうやらこの能力で重要なのは転送するその物のイメージや姿かもしれません
アドバイスとしては、卵の中身がコップの中に入っている状態をイメージしてください」
困惑しながらも受け取った卵を見つめ・・額に汗をかきながらも落ち着きを取り戻す・・
そしてもう一度目を閉じた・・。
流石ウイングさんだ・・、必死に物の質感や構造を考えてたけど
自分の持っているイメージを軸にすればいいだけだからこの方がずっと楽だ・・
その分必要なオーラの分量や練を丁寧にできる・・。
「あ!」
驚いて思わず声を上げてしまった。
そのくらいすごくスムーズに事が済んだのだ。
手元の卵は殻だけになったせいか、すっからかんとしていて軽い
「やりましたね」
ウイングさんがにこにこーっとする横でズシが殻だけになった卵を欲しがっているのであげた。
「凄いっす!こんな卵名前さんにしか作れないっすね!」
「そんなこともできんのかよ、すげーな」
二人共なんか違うところで感動してる・・
ゼノさんの方でも卵の中身だけが、無事コップに収まったらしい。
自分でも驚いているが、何よりも突然の提案に対応できた事が誇らしかった。
まだ本番はこれからだし、それが一番怖くてしかたがないんだけど・・
「この様子なら名前さん自身が転送するのも心配ないですね。ですが念の為、生き物でもテストしておきますか?」
「う・・・はい・・。」