【HUNTER×HUNTER】pleats-プリーツ
第62章 62話
————————————————————————————————
ある日小包が届いた、宛先は私にだ。
「なんかゾルディックって送り主の欄に書いてあると怖くて開けられないなぁ・・」
「別になんもねえよ、ただの小包だって。早く開けろよ」
キルアにそう催促されしぶしぶ段ボールを開ける・・
中には衣類とカメラが・・、それと一番上には封筒に入った手紙が添えてあった。
「おっ、助かる。お気にの服ばっかじゃん」
「キルアってお洒落だよね」
「お年頃だからな、お前のも入ってんぞ」
「あ、ホントだ・・」
そう言われて明らかに制服な何着かを取り出した・・
またミルキか・・・。いや、制服落ち着くし嫌じゃないんだけど・・
ゴトッ
「・・・?」
取り出した制服の中から何かが床に落ちたようだ
足元に目をやるとそこには長方形の箱の様な物が転がっていた。
「あれ・・?これキルアの?」
「あ?・・・ いや、しらねーけど・・」
なんだろう
箱を手に取り2人して覗きこむ
手のひらサイズの立方体が2つくっ付いたような綺麗な長方形だ、質感は金属っぽい
重さもそこそこ・・ん?
「なんかカチャカチャいってない?」
チャリンカチャン
「マジだ」
私が音に気付きキルアが振ると、中から硬質な・・コインの様な物の音がする・・
「手紙読んでみれば解るだろ」
そういってキルアは封筒に手を伸ばすが、それには私の名前が書いてあるだけでキルアに宛てた物は入っていなかった。
という事はこの手紙は紛う事無く私に宛てられたものである・・・
「・・キルア、手紙私が読むから貸して?」
「なんでだよ別にオレが読んでもいいじゃん、もう封開けたし」
「いや、それ私宛にだから・・一応・・」
「ホントだ、なんだよオレにはなんも無しかよー・・
まあ半家出みたいなもんだから当たり前か
ってゆうか何?なんか知られて困ることでもあるワケ・・?」
「もう、いいからかしてって・・!」
手紙の内容と事情を察した私はキルアから封筒を取り上げようと腕を伸ばした
しかし当然、彼はそれをひょいっと軽々かわす
口元にはにやりと笑みが浮かび、その態度は完全に私をおちょくっていた。