第12章 デート
ト「着いた!ななみちゃん、ここ来たことある?」
そう言ってトド松くんが指差すのは小洒落たカフェ。
「んーん、来たことない!」
ト「そっか!あのね、ここラテアートがすごく可愛いって評判なんだ!入ろっか!」
「うん!」
ラテアートかぁ・・・あんまりそういうお洒落なものには疎いんだよなぁ・・・
店内へ入ってみると、想像した通りのお店。
ヴィンテージ風な小物などが色々な場所に飾られており、見ているだけで可愛い。
奥の窓際へと案内され、腰掛ける。
「トド松くん、よくこんな可愛いお店知ってたね。」
ト「あー・・・うん、友達に教えてもらったんだ!」
「・・・ふーん」
友達、ねぇ・・・こんな可愛いお店知ってる友達なんて、きっと女の子に違いない・・・
手作り風の冊子になったメニューをパラパラとめくりながら考える。
べつに女の子の友達がいたっておかしいことじゃない。
だけど・・・まだ彼女になったばっかりだけど・・・少し気になっちゃう。
ト「・・・ななみちゃん?どうかした?」
「え?あ、いや、なんでもない!それにしても迷っちゃうなーっ」
トド松くんを見てにっこり笑って再びメニューに目を戻す。
きっといまヒドイ顔してたんだろうなー・・・
ていうか本当に迷っちゃう。