第12章 デート
ト「兄さん達のこと気になる?・・・」
「え?いや、ぜんぜん気にならないっ」
目潤ませて上目遣いとか・・・可愛い!
「トド松くん、行こっか、デート。」
ト「うん、そうだね!」
そうして私たちは家を後にした。
「ねぇトド松くん、今日の予定って決まってるの?」
2人で並んで歩きながら、なんとなく聞いてみた。
ト「うーん・・・細かくは決めてないけどなんとなくは考えてあるよ!」
「そっかそっか、楽しみっ!」
どこへ行くのかな。なにをするのかな。
まだデートっぽさあんまりないけど、きっとこれからだよね!
てっきり手繋いでくれるかと思ってたけど、トド松くん私寄りの手にバッグ持ってるしなぁ・・・
そんなことを考えながらチラチラとトド松くんの手を見ていると、トド松くんが足を止めた。
ト「手、繋ごっか、ななみちゃん」
そう言ってバッグを持ち変え、にっこり笑って右手を差し出してきた。
「あ・・・うん。」
心が詠まれたのではないかと思い恐る恐る自分の手を重ねた。
なんか手繋ぎたくてわざとガン見してたとか思われちゃったかな・・・!
私の手をぎゅっと握って再び歩き出したトド松くん。
私よりも少し大きな手に包み込まれる。
ーーー可愛いってばっかり思ってたけど、やっぱり男なんだ・・・