第8章 油断 ※一松
ト「・・・そっか、知らないか。わかった、ごめんね一松兄さん」
少し間があったが、足音は遠ざかっていった。
ーーーきっとトッティにバレたね。
俺に跨がるななみは、今にも泣きそうな顔をしている。
あぁ、・・・いい顔。
再び腰の動きを再開し、下から突き上げる。
すると唇を噛み締めながら肩に手を置き必死に快感に耐えるななみ。
感じている様にも聞こえるその甘い吐息は、本当は泣くのを我慢している声なのかもしれない。
ーーームカつく・・・なんでトッティのあざとさにまんまと引っかかってんの・・・
そう考えると腹が立ってきてそのむかつきを相手にぶつける。
そっとななみの首に手を添え、下から突き上げながら徐々にその首を絞める。
「んっ・・・んん、・・ぁ・・・ッ」
苦しそうに俺の手首を掴み、解放されようと力を込めてくるも段々と弱まっていく。
それとは反対に絞める力を徐々に強めると、ななみの中がキュッと締まったような気がした。