第2章 六つ子
お「あと次男のカラ松と、三男のチョロ松ってのがいるんだけど、今はいないから気にしないで。」
「あ、はい・・・」
ーーー気にしなくていいんだ。いや、ここまでみんな顔が似てるなら他の2人も似てるのか気になるとこだけど・・・あ、そういえば・・・
「あの、聞きたいことがあるんですけど。」
ト「ん?なぁに?なんでも聞いて?」
ニコニコと首を傾げながら聞いてくるトド松くん。
でも聞きたいことがあるのはおそ松くんなの。
「おそ松くん、私と最初に会った場所、どこか覚えてますか?」
じっとおそ松くんを見つめる。
お「えっ?あー、どこだったっけ。」
頭を掻きながらへらへらと笑うおそ松くん。
ーーーやっぱり。やっぱりそうだ。
私は隅に座る一松くんの目の前へ行き正座し、じっと相手を見つめる。
「不動産屋の横の路地で会いましたよね?」
一「・・・こんなゴミのこと、覚えてたんだ。」
彼はこちらを向き口角を上げにひっと笑った。
ーーー・・・不覚にもキュンとした。
いや、キュンとしてる場合じゃなくて。
私はおそ松くんに騙されてたわけで。