第12章 デート
店「お手洗いですか?ご案内致します」
「え、あ、すみません・・・」
たかがトイレまで案内?なんか恥ずかしいんだけど。
そんなことを思いながらもその店員さんについて歩き出した。
そしてその店員さんはなぜか裏へと入ってく。
このお店客用のトイレないのかな。
なんか面倒かけてるよ私・・・。
店「本日はデートでいらっしゃったんですか?」
「へ?まぁ、はい・・・」
なにこの男。普通そんなこと聞く!?
ていうか倉庫みたいなとこまで来たみたいだけど本当にトイレこっちにあるの?・・・
「あの・・・お手洗い、まだですか?」
店「従業員用しかなくて、少し遠いんです。すみません。」
こちらを見向きもせずそう答えたと思えば、急に振り返り腕をグイッと引っ張られそのまま走り出した。
「ちょ、あの・・・ッ!」
振り払おうとするも力では敵わず、そのまま引っ張られる。
そしてそのまま外へと出て、裏口のすぐ側に停めてあった黒いバンへと乗せられすぐに車は走り出してしまった。
「下ろしてください!なんなんですかあなた達!!」
ドア側には店員が座っていて自らドアを開けることはできない。
店「・・・ねぇ、まだ僕に気付かないの?」