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猫の想い人【HQ】

第2章 *猫②




私から離れてよく分からない表現を腕を使って表してるけど、今はそんな話をクロとしたいわけじゃない。


クロと身体を重ねた事による言い様のない罪悪感。
やっぱりこんなの間違ってる。


「ねぇ、クロ…やっぱ私続けられないよ。クロの事は大切な幼馴染で恋人じゃ無い」
「なら恋人になればいいだろ?」


何事も無い様にはっきりと私の目を見て言うクロ。
そんな真っ直ぐな瞳に、私は視線をそらす。


「…知ってるくせに」
「知ってる。でも、あやねも知ってるだろ?俺がお前に惚れてんの」
「……はっきり言うな」


力無く笑えば、クロの筋肉質な腕が私へ伸び頬を優しく指が触れる。


「研磨、望みあんの?」
「分かんない…それに、好きって言うのと違うんだよ研磨は…」


いつも私から離れる研磨を想像すると、胸が締め付けられるように苦しくなる。


「…その顔は研磨が好きって言ってるようなもんだな…」
「え??」



なんでそんな悲しそうに笑ってるの…。



「まっ、はなから分かってたけどな」


そう言うクロは私を再び押し倒して首筋へ舌をなぞる。
ぞくぞくとするその感覚に自然と固く瞳を閉じていると『ダメだったら俺にしろ』そう甘く囁く言葉と一緒にクロから与えられ刺激は私に再び熱を持たせるには十分だった。


「身体、熱くなってきた…これが最後と思うと…悲しくなんな」


クロの切なげな声に反して容赦無い指が私の敏感な部分をせめ立て始めた。


「もう、しないって、あんっ…言ったよ!」
「んなの、俺は了承してねー」
「でも!!ふぅっ!?」


これ以上何も言わせないとばかりに塞がれる唇。
クロとの最後の最中、研磨の背中が何度も頭を過ぎていた。



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