第23章 おまけ物語
俺はそんなあやねにいつものニヤつくって言われる笑みを浮かべ見てると、その視線に気付いたあやねがムッとさせた顔で俺の顔に手の平を押し付けてきた。
「何すんだよ?」
「そのニヤつく顔にイラっとした…」
あやねの手を掴み指先を甘噛みしてやると、ピクッと身体が反応したのを見逃さない。
「あやねは指も感じんの?」
「違…っん」
「どこが違うんだよ…感じてんじゃん」
「クロ…」
切なさと甘さが混じる声で呼ばれ、潤ませる瞳は何をねだってるかが伝わる。
「…ちゃんと口で言えって」
短パンの隙間から下着の中に指を入れれば、すでに濡れ過ぎて下着は意味を無くしている。
そんな中ゆらゆらと指が敏感な部分を掠めれば小さく喘ぐ。
「お願い…クロ…あぁっんっ…中、挿れて…」
「何で挿れて欲しいんだ?」
「意地悪…ひゃっ!あぁん…指、や…」
そんな頑なに言いたくねぇの?
一言だけだろ…。
急速に感情が冷めてく。
あやねの中に挿れた指の動きを止め、あやねを見下ろしてるとあやねの表情が曇ってくのが分かった。
指を抜いてあやねの上から起き上がってさっきまでいた位置に座る。
乱れた服のまま起き上がったあやねは何も言わずに俺を見てたけど、今は正直あやねの顔を見たくなかった。