第20章 *猫と私⑤
手を引かれ、慣れた足取りで進む研磨。
何度も身体を重ねていてもこうして一緒に入るのは初めてで、すごく緊張してる。
浴室の前に来ると、研磨が私の手の甲に唇を当てキスをする。
そんな王子様みたいな行動に、私の身体は反応していて…こんな淫らなお姫様なんて嫌だな。って思った。
手の甲から指先へと移動する研磨の唇に目が奪われながら、研磨の唇は次どこに行くのか心臓を高鳴らせ見ていると目が合った。
お互いに見つめ合っている間も、研磨は私の指先へキスをする。
ゆっくりと開かれる研磨の唇は私の指先を軽く甘噛みし、指先を走る甘い刺激や時折当たる柔らかい舌がこんなにも感じるとは思わなかった。
自然と呼吸が早まり、私の方が我慢出来なくなっていく。
私の気持ちを感じ取ったのか、研磨がクスリと笑い指先から私の唇へキスをした。
絡まる舌、肌をくすぐる吐息…全てが私を快感の渦へと導く。
唇を重ね、求めるように研磨の手によって服が脱がされていくので私も研磨の制服を脱がして私達は浴室へと入った。
シャワーを出し、暖かなお湯になっても私達はキスを止めず夢中になっていた。
研磨が唇を離し、荒くなる呼吸で互いに見つめると直ぐに研磨の手が胸に触れ、胸の先を口に含んだ。
「あっ!んっ…ぁんっ…」
容赦無く胸を攻めてくる研磨の頭に触れ、濡れた髪が手に張り付きそのまま頭を抱く。
すると下半身に降りる研磨の指を感じ、太ももの間を指が割って入る。
慣れた手付きで私の中に指を入れ『濡れてるね』って笑う研磨。
上目遣いで私を見る研磨のおでこに唇を当て愛の言葉を囁く。