第9章 其ノ捌
あ…れ? 違う……のか?
相葉の抱きしめる腕にそんなことを少し思ってしまう。
二『あっ…、そうであった。
影丸殿、話の途中であったな?
何か聞きたいことがあるのだろう?』
ひとまず、相葉から離れて影丸にたずねる。
国『はい。 私、人を探しておりまして。
服部半蔵と申します、年の頃は和也殿と同じほどで……』
説明を聞いて、思わず3人で顔を見合わせる。
きっと…探しているのは翔の事であろう。
影丸も信用出来る人間だということも分かった。かといって、いきなり連れて行くには兄上の事もある…。
松『こちらの事は私の方にお任せください。
二人は、先に戻って和也殿の怪我の手当てもなさってください。』
二『…ああ。
それじゃよろしく頼んだよ
影丸殿!今度私に剣術のご指導お願いいたします。』
そう言うと影丸は松本に任せて、俺達は屋敷へと戻った。