第7章 其ノ陸
自室へと戻って、布団へと潜ると自分の
物へと手を伸ばす。
『ん……ん… 兄… 上… んあっ…
兄上。』
智の指先、触れる感覚…
何度も重なりあった唇…
何もかもが今も離れることなく残ってる。感覚に抱かれながら自分のものを
上下する。
『お…にいちゃ…ま…』
また触れて欲しい。誰にも取られたくない。
好きだ…
兄上が…
好きだ…
『あっ…あっ…にいちゃま… イく
あっ…』
熱い白濁を出して、残る虚しさに大きな溜め息を吐くと布団へと突っ伏した。
『…風呂 …入るか』
もう一度松本の所へ様子を伺いに行くか…
部屋へと入ろうとするとまだ夕焼け空が眩しく、二人の姿が影になって目に飛び込んできた。
二『兄……上』