第7章 其ノ陸
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翔が目を覚まして、一週間がたち
かなり包帯の面積が減って起き上がったり
出来るほどになった。
その綺麗な顔立ちも少しずつ分かるようになると、智もより一層に翔の面倒を甲斐甲斐しく見るようになって行った。
大『そろそろ、髪も洗わぬといけないだろう
そこの庭に今、湯と桶を用意させるからそれで私が洗ってやろう。』
櫻『…はい。』
翔の背中へと優しく手を回して、支えるように肩を貸して庭まで連れだすとふんどし姿になると、彼の背中が此方にもはっきりと見えた。
二『…背中に 短刀であんなにも…多くの傷…』
松『そんなところから、覗き見ておらぬで、和也殿も…』
急に声をかけられ、後ずさりただ首を横にと振ると逃げるように自室へと戻った。