第4章 其ノ参
慌てて、彼を馬から落ちないように抱きしめさせ降りると
こちらも、剣を抜いて応戦する。
彼の着物がはだけて家紋が見えると更にまた相葉は剣を振り下ろして来る。
大『まずは落ち着け。 雅紀。
今はそんなことしなくても、この者は危険な状 態だ。』
そう言うとようやく、相葉も剣を鞘に戻した。
彼が受けた事がとかだけではなく、とにかくこの男は自分が守らなければ…。目を覚ませばすぐに逃げるかもしれない…もしくはまた向こうの指令で、殺しにくる可能性もある。
だけど今は…背中に伝わるものというか…そんな使命感すら感じていたんだ。
大『潤。 とりあえず運んでくれ。』
『承知』そう言って馬から奴を降ろすと松本が 担ぎ上げて屋敷の裏へと消えて行く。