第3章 其ノ弐
そう口では言いながらも…内心は心臓は
五月蝿く高鳴っている。
二『じゃあ…… 失礼します。』
そう言ってかけ湯をすると隠した手ぬぐいの間からちらりと毛が見える。
以前入ったのはいつの事だったか……
ともかくいえるのは、お互い毛も生えていない幼き時…
大『子供の頃にはあんなに余裕だったのにお互 いに成長したな。』
狭い湯船に入ってくる和也に益々心臓は高鳴り、そう言って紛らわせるように少し強めに肩をつかんだ。
すると湯の中で、ユラユラと和也の中心が反応したのが見えてしまい慌てて何か話題を考える。
二『兄上…。 背中流しましょう。
さ、こちらに上がって下さい。』
思いつかぬ間に、和也がそう言ってきたのでともかく湯船から上がると俺は和也に背を向け、自分でも前を洗い始める。