第24章 三・其ノ参
東『どうだ……和也。 これを機に向こうで開業してみては……。
私ならもう一人で大丈夫だから。』
和『先生…しかし…… 』
翌朝、改めて東山先生に一時帰宅するおりを伝えるとそんな事を言われる。
東『もう十分なんじゃないか……? お前の看病で、翔もなんとか生活できるほどに回復した………。
だから一人ではないな。
これからは私は翔と二人でひっそり暮らして行くよ。
翔もな…これから和也殿を見習って医者の道を目指して頑張りたいって言ってくれてる………。
だからな……和也。 智も寂しい思いをしていたと…
もう、また二人共に暮らしてもいい時…なんじゃないかな?』
和『先生………。 ………ありがとう………ございますっ』
涙で声を詰まらせて精一杯そう言うとすっとそばにきて優しく身体を引き寄せ抱きしめてくれた。