第23章 三・其の弐
父『では………まずは、こうなったいきさつを全て私達に
話すことが出来るか………?』
智『はい………。 事の一(はじめ)に………
私と和也は
兄弟でありながらお互いを違う感情で思いあっておりました………
私は和也を愛しております。』
母『智………あなた何を…………』
父『愛しておる…………とは………どうい………』
智『私達は………兄弟……… いえ………性別をも越えてしまった………
ずっと………私達は 禁忌を犯しておりました………。』
言葉を詰まらせながらも、そこまで発して
下げていた頭を上げて二人の表情を見るととめどなく涙が溢れてきたんだった。