第18章 二・其ノ漆
東『ふむ… 熱は無い…ようだな。 良かった。』
そう言って、いとおしそうに目を細めると櫻井の髪をくしゃくしゃと撫でたがすぐにハッとしたように手を離す。
櫻『先生……』
翔さんの事……弟さんの事……思い出してるんだよな。
顔も性格も何故だか似ているんだとか…智様も傷も直ってきて日々を過ごしている中でそう、もらしていたっけ。
東『じゃあ… 行こうか。 才蔵お前も来るだろ。』
松『ええ… 東山先生』
櫻『先生っ! そうだっ俺今日先生のところ泊まってちゃお~ ねぇ、いいでしょ?』
松『え… ……翔がデレた なんという事だ……』
((可愛いではないか……))
東『え…っ ああ! もちろんだ。 なんなら
そのままずっといても良いのだぞ。』