第17章 二・其ノ陸
大『お主ら、影丸と知り合いなのか?
もしや、二人とは影丸と半蔵の事か?』
三『申し遅れました。 三好伊三入道又の名を
三宅健、こちらは三好清海入道又の名を森田剛と申します。
二人ともご存じとは…もしやあなた方は真田のご兄弟ですか?』
大『ああ。いかにも。 私は兄の智。 こっちは弟の和也だ。
どこまで話をご存じか分からぬが、二人を連れ戻すという話だったら今はもう出来ない話であるぞ?』
森『ああ……。 真田の傘下に入ったという話は
聞いておる。 まぁ、俺はアイツを殺れればそれでいい。 だが、半蔵は、健のそばに………』
二『おいおい。勝手に話を進めているが……』
大『そうだ。 そういう話であるのなら…
やはりこの場で二人とも何とかせねばならなくなる』
そう言って、ふたたび鞘に手をかける。