第2章 其ノ壱
父『お前もそろそろいい年になるであろう。
いつまでも兄殿に抱っこにおんぶであっては我が名にも…』
二『いえ… わたくしはただ…
身が心配なだけで。 兄弟として兄上を尊敬しております ただそれだけにございます。』
なんだか、最近この事ばかりだな…
そう答えながらも目の奥が泳ぐ。
父『…まぁ、よい。 今回は駄目だった
ようだが智の縁談がまとまったらすぐ和也にも、どなたか話を用意させようぞ。』
縁談…
自分には嫌だなどとは発言権はない。
二『承知致しました。
では、私はそろそろ失礼いたします。』
そう言って小さく頭を下げると部屋を後にすると、目の前にシュタっと相葉が現れる。
相『和也殿、そろそろ智様が戻られる様ですが迎えに行かれますか』