第14章 二・其ノ参
3日も眠っていたらしく、動けるようになるまでにも時間がかかったが、その間もずっと智が甲斐甲斐しく世話をしてくれて、
智への思いが恋だと自覚するのにもあっという間だった。
二『兄上……あの者の容態はいかがなのですか?』
直接此方に関わって来ようとはせず、しかし智様の事を気にして様子を頻繁に見に来ている弟君の気持ちが、兄弟としてのものではない事も…
そしてそれは智様も然りで気持ちがそちらに向いている事もあっという間に気がついてしまった。
櫻『…私は
徳川についておりました、服部半蔵と申します。
しかしながら向こう側の裏切り行為によって出てきた所をあんな目に…』