第14章 二・其ノ参
再び意識を戻した時は布団の上で激しい身体の痛みと伴って誰かのてを強く爪を食い込ませるほどに握っていた。
『気がついたか……良かった……』
握り締める手なんて気にもしていないかのように、本当に心から安心したようにそうこえをかけてきてくれるその人にそんな疑問だけを絞り出すように尋ねる。
『… な… ぜ…… 』
微かに声を出してそう言うと、彼は
また自ら手を取り直した。
大『う~ん。 ……なんで…だろうな
自分でもはっきりとしたことは分からない……
けど
おぬしへ何かを感じたのは確か…であろうな…
って…これでは答えになっておらぬか…
』
そう言って、彼はくしゃっと目尻を下げて笑った。