第18章 天使と小悪魔 ーユーリー
「ミルク、起きて。
起きないとキスしちゃうよ。」
ぐっすり眠っているミルクは、起きる気配がない。
起きる予定の時刻よりまだ1時間以上早いせい。
それだけじゃなくて、
「一応、断ったからね。」
起こす気がないくらいの囁きだったから。
……ちゅっ
ミルクに覆いかぶさると、そっと耳にキスを落とす。
「んん……。」
くすぐったそうに身じろぎしても、これだけでは流石にまだ起きる様子はない。
「いい匂い。」
首筋に顔を埋めるようにして、ゆっくり息を吸い込む。
「起きる前にどこまでできるかな……?」
寝乱れた髪をそっと梳く。
そして、かけてある布団を剥ぐと、ミルクの足元へ移動した。
「今だけは、つま先まで全部俺のもの。」
親指をゆっくり口に含んで舐る。
くすぐったいのか反射的に脚が引かれて、触れた方だけ膝が立てられた。
「プリンセス、大事なところ見えちゃうよー?」
ネグリジェの裾を少しずつたくし上げ、ミルクの下半身を露わにした。
指先で柔らかな中心を一筋撫で上げる。
「このへんかな。」
下着越しに爪でカリカリと引っ掻くように刺激を与えると、そこは熱を持ち始めた。