第16章 月夜の待ち合わせー政宗ー

しばらく黙って待ってたけどのぼせてしまいそうだ。
違う角度から攻めてみよう。

「ねぇ、妬いてるの？」

「なんだ、喜んでるのか？」

政宗はそう言いながら湯船に入ってきた。

「こんなことされてるのに？」

冷たい二の腕が隣にくっつく。

「それとこれとは別の話でしょ！
妬いてくれてるならそれは嬉しいけど……。」

「おまえ俺のことそんなに好きなんだな。」

「んぅっ 」

荒々しく唇を求められ、割って入ってきた舌が口内で艶かしく動く。
だめだ、全然反撃になってない！

「っふ…… 政宗、もうのぼせちゃう！」

「風呂にか？それとも俺に、か？」

わりとどっちもだけど！

言葉に詰まっていると突然、横抱きにされた。

「部屋行くか、続きしに。」


政宗は上がり場で私の身体を丁寧に拭いてくれた。
恥ずかしい上に、くすぐったいし、敏感なところまで撫でられて少しだけ疼いてきてしまう。

着物を着るときに手ぐらい解いてもらえるかと思ったけど甘かった。
私の身体を拭き終えると、着物を肩から羽織らせた。

「こんなの誰かに見られたらどうするの？」

「この時間は誰もこないから安心しろ。」

そう言うと、もう一度私を横抱きにした。
多分、部屋に向かってる。