第5章 Run away〜二口堅治〜
「でもね堅治」
「ああ?」
「…怖い、の」
「怖い?…俺が?」
「うん…」
「この性格が?」
「うん…」
「…そればかりはどうにもなんねぇ」
「なんで?」
「お前が好きだから。気が狂うくらい
好きだ」
「堅治…」
「…やっぱ、怖いか?」
「……」
YesともNoとも言えないよなぁ。
堅治が私が好きでいてくれるのは
すごく嬉しくて幸せだと思うんだけど。
ヤンデレなんて…怖いよ。
周りにいる人を傷つけてほしくない。
ああでもやっぱり好きだわ。
そんな泣きそうな顔しないでよ。
負けちゃうじゃない!
「怖い、けど…好きだよ」
負けだよ、負け。
私の負け。
結局私の“嫌い”なんて、そんなもんで。
簡単になびいちゃうもんなの、私。
「堅治の気持ち、わかってたのに。
ごめんね」
「…あんず」
「好き。堅治が好き」
「それ、撤回したら殺す」
「殺されないように、撤回しない」
「なんだそれ」
Run away:訳 逃げる
もう私は、彼の気持ちから逃げない。
ずっと一緒にいる。
たとえ彼が犯罪者になっても。