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[HQ夢]愛されたいのはあなただけ

第5章 Run away〜二口堅治〜


「堅治」
「…なんだよ。早く言えよ」
「別れよう」

堅治にも、こう言われることが
わかってたのかもしれない。
顔に出てるんだもん。
諦めたような、呆れたような。
でも、堅治の口から出てきた言葉は
その真逆で。

「…ぜってー無理」

バレーしてるときと同じ、まっすぐ
相手だけ見た、あの真剣な目。
それが今は私に向いている。

「別れるとか、許さねぇ」
「許すとか許さないとかじゃなくて。
堅治と付き合ってたら、私が壊れる」
「壊さねぇから」

さっきとは違った、優しい手つきで
私の髪を梳く。

「大事に…させてくれよ」

そのまま私の首の後ろに手を回して、
そっと抱き寄せられる。

「好きなんだよ…」

弱々しい声音で私に縋り付く堅治。
私ですらも見たことがなかった堅治。
不覚にも…。

可愛いと思ってしまった…。

「別れるとか…言わないでくれよ」
「堅治…」
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