第7章 長男様だよ?【おそ松】
ドアを開けないと、いつまで経ってもこの騒音が続く気がしたから、ドアを1、2センチだけ開けて、目を覗かせる。
『もうっ!いい加減に───』
おそ「勝った」
そう声が聞こえたかと思ったら、おそ松さんがドアを自分の方へと思いっきり引いた。
ドアに体重を預けていたわたしは、そのまま前につんのめる。
『わっ……!』
おそ「おっと!」
前にこけそうになったわたしを彼が腕で抱きとめた。
おそ「大丈夫?」
あなたのせいでしょ!?と言おうと思い、顔を上げると、予想以上に近いところに彼の顔があった。
結果、何も言えず、口をぱくぱくさせて黙ってしまった。
顔が熱い……。