第8章 あげるよ【カラ松】
【カラ松side】
家に来たのはいいが、鍵がない。インターホンも鳴らしてみるが、応答がない。
どうしようかとドアの前で立っていると、このアパートの大家が声をかけてきた。ここがアパートだった、というのが幸いだった。
「あら、どうしたの?この部屋の子に何か用事?」
大家なら、この部屋のアパートの鍵くらい、持っているだろう。
カラ「妹なんだ。熱があるらしいから駆けつけたんだが、さっきから応答がないんだ」
「あらあら、お兄さん?それは心配ねぇ。今鍵を持ってくるから、少し待っててもらえる?」
こんな簡単に入れてしまって、いいのか?