第3章 彼女の過去
三日間の合宿も終わり、またいつも通り学校での練習。春高予選も終わり、飛雄ちゃんのいる烏野も予選を勝ち進み、春高代表決定戦へと足を進めた。
部活もお盆休みに入り、ばあちゃんの家でお盆を過ごした。お盆明けは大学との練習試合が組んである為、普段試合する事のないチームと試合が出来るため、それが楽しみだった。初日は向こうの大学が青葉城西に来てくれる予定になっていた為、いつも通り体育館に向かうと、すでに莉緒ちゃんが掃除を済ませ体育館にいた。
「おはよう、莉緒ちゃん、相変わらず早いね。」
「おはよう。ボール出ししようか?」
「あ、じゃあお願いしようかな。」
莉緒ちゃんにボール出しをしてもらい、練習していると、徐々に部員達も集まってきた。
「なあ、大学生達来たっぽいんだけどさ!マネージャーが超美人!」
大学生達が到着したらしく、矢巾がマネージャーが美人だったと金田一たちに話していた。
「まあ、俺は橋口さんの方が可愛いと思うけど!」
そりゃあ、そうそう莉緒ちゃんより可愛い子とか芸能人でもない限りいないよね。
「こんにちは!今日はよろしくお願いします!」
体育館に大きな声が響いた。入口の方を見ると、大学生達の姿。それを見て、俺は大学生のいる方へ挨拶へ向かった。
「こんにちは、主将の及川です。今日はわざわざお越しくださり、ありがとうございます。よろしくお願いします。」
「主将の鳩宮です。こちらこそよろしくお願いします。」
大学四年生ともなると、流石にガッチリしていて、握手した手もかなり大きく感じた。
「マネージャーの四宮です。何かお手伝い出来ることがあったら言ってくださいね。よろしくお願いします。」
そう言って挨拶をした、マネージャーを見て矢巾の言葉に納得した。本当に美人だ。普段だったら、もっとマネージャーさんに声を掛けるとこだけど、相手は大学生だし、挨拶だけ交わした。まあ、明日もある訳だし、そんなに焦らなくてもいいかな。仲良くなれる機会なんてこの後もあるだろうし。