第24章 【番外編】似たもの同士の出逢い(京谷賢太郎)
それ以来サークルで顔を合わせると、莉緒は毎回トスを上げてくれた。柄にもなく、莉緒に誘われるがままにゲームに参加したり。終いにはサークルの日は莉緒を家まで迎えに行って、帰りは必ず莉緒を家に送るようにもなった。オバサンも莉緒を一人で出歩かせるのは不安だったらしく、オバサンに物凄く感謝された。
「賢太郎君が一緒なら安心だわ。莉緒の事、お願いね。」
自分でも、俺の容姿が親受けするようなものだとは思ってない。どちらかと言えば、あんな素行の悪い奴と関わるなと言われる事の方が多かった。なのに、オバサンはそんな目で俺を見る事は無かったし、その言葉の通り、物凄く感謝してた。親子揃って変な奴らだと思った。
不思議と莉緒といる時間は有意義だったし、ウザいと思っていた莉緒の存在をウザいと思わなくなった。