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【HQ】Egoist

第13章 恋、気付く時(岩泉視点)


「…岩泉さん、今までありがとうございました。」
「俺の方こそ、ありがとな。」


 暫くして落ち着きを取り戻した立石とそう言って別れた。こうして、俺と立石の関係は終わった。

 そして冬休みも終わり三学期が始まった。久しぶりに莉緒に会えると思うと、何だかそれが嬉しくて堪らなかった。そして何時もより少し早く家を出ると、朝から及川と遭遇した。相変わらず及川は朝から五月蝿かった。専らその話題は春高バレーの事で、俺ら青城、そして白鳥沢を降した烏野は先日準々決勝を終え、今週の土曜日、センター試験の初日に準決勝で井闥山との試合を迎える。勿論烏野の試合は気になるが、今は目の前のセンター試験の方が大事だ。

 学校について暫くすると莉緒が登校してきた。その首元には俺がクリスマスにプレゼントしたネックレスがつけられていた。


「あ、莉緒それどうしたの?」
「え?」
「ネックレス。」


 女子っつーのはスゲーな。ちょっとした変化に直ぐ気付く。


「超可愛い。及川君から?」
「なんで及川の名前が出てくんのよ!?」
「えー違うの?」


 クラスメイトの口から出てきた及川の名前。及川も莉緒の事はただの友達だと言ってはいたが、二人は誰の目から見てもお似合いだし、莉緒だって及川に心を許してる。そんな二人が付き合うのも時間の問題じゃねえのか…?莉緒の事を考えると嬉しい気持ちになったり、複雑な気持ちになったり、自分の感情が自分で全く理解出来なかった。


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