第13章 恋、気付く時(岩泉視点)
翌日、昼休みになり購買にパンを買いに行こうと一階に降りたら、及川とその隣に莉緒の姿。及川に声を掛けると、及川は何故かビクついていた。よく見ると、立石も一緒だった。
「お前ら何やってんだ?」
及川に莉緒に立石という妙な組み合わせ。莉緒が何か言おうとしたが、立石が俺の方に掛けてきて、俺の服を掴んだ。
「どうした?及川に何かされたか?」
その問い掛けに立石は首を横に振り、大丈夫と答えた。
「莉緒ー!行くよー!」
「あ、うん。」
友人達に呼ばれ、莉緒は友達の元に戻っていった。最初から及川と一緒だったのではなく、たまたまここで会っただけだということに安堵した自分がいた。
「で、及川お前はなんで立石と一緒にいたんだ?」
「いやー、俺ってさ、岩ちゃんの親友だし、ちゃんと挨拶しとこうかなって思って。」
「誰が親友だって?」
「酷いよ岩ちゃん!親友でしょ!?」