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【HQ】Egoist

第9章 彼女と最後の青城祭


 部活に青城祭の準備。慌ただしい毎日が続いた。それでも一つ一つの行事が高校生活最後の行事な訳で、焼肉効果もあってか、クラスメイトは大いに張り切っていた。まあ、俺もその中の一人な訳だけど。


「今年もクラス、部活の売り上げ一位、ミスター青城を取って、俺は伝説を作る!」


 よ、イケメン!とあちこちから声があがる。クラスメイトからこうやって持ち上げてもらえるのは年に一回この時期だけ。


「でもムカつくよなー。及川入学してからクラスの売上も部活の売上も一位だし。そんでミスター青城とか余計腹立つ。」
「今年こそミスター青城じゃなくなればいいのに。」
「去年は矢巾君がいい線いくと思ったのにねー。」
「今年はほら、バレー部のあの一年生の子とか可愛いじゃん!なんだっけ、国見君?」
「でもさ、やっぱ今年も及川だろうね。ムカつくけど、及川、顔だけはいいからね。」
「ほらそこ!聞こえるように悪口言わないで!本人目の前にいるから!」
「岩泉君とか、かっこいいのにこういうの出ないからね。」
「あ、確かに!及川より岩泉君派だな、私。」


 岩ちゃんの名前があがれば、大半の女子は岩ちゃんを支持した。


「岩ちゃんはゴリラだからミスターコン出場出来ないんですー!」


 突如バレーボールが飛んできて見事俺の後頭部にヒット。


「誰がゴリラだって?」


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