第6章 許されない過去(四宮視点)
鳩宮さんと接することで、前程とまではいかないが、私の性格はだいぶ丸くなった。それでもやはり言葉がキツかったり、思った事をはっきり言ってしまう所は変わらなかった。鳩宮さんが、四宮はそれでいいと言ってくれているから、その言葉に甘えていたし、そんな私を理解してくれる人がいたから、私はありのままの自分でいられた。
六月に入ってから、よく莉緒の夢を見るようになった。莉緒の夢を見た時は起きると汗だくで、物凄い後悔と罪悪感に襲われた。泣いて謝ったって、許してもらえる訳はない。それだけ私は酷い事をしたのだから。もういっそのこと、私がした事を莉緒がやり返してくれればいい。そうも思った。