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【HQ】Egoist

第6章 許されない過去(四宮視点)


 翌日、お母さんと共に学校に呼ばれ、学校へと行った。学校に着くと、校長先生と監督、警備のおじさん、そして莉緒のお母さん、そして隣にいるのが多分莉緒のお父さん。
 昨日会った事を話すように言われ、私は莉緒がいると知らず鍵を掛けてしまったと話をした。そして、忘れ物があって、夜学校に戻ったと。
 それに対し、莉緒のお父さんは部内でイジメがあったのではと言った。それにお母さんは怒り、「うちの娘がそんな事する訳ありません!」と声を荒らげた。でも、莉緒のお父さんは「それでは私の娘が嘘をついていると?」と冷たい声で言った。

 …莉緒は、話したんだ。

 あんなにイジメていたのにも関わらず心の何処かで、莉緒は私を裏切らないと思っている自分がいた。イジメておきながら、そんな都合のいい話ある訳ないのに。


「莉緒は元々上級生から嫌われていました。今までは私が庇ってきましたが、怪我で一時期部活を離れていました。
もし、私が部活を離れたのが原因で、私の気付かない所でそのような事態に発展してしまっていたのだとしたらそれは主将である私に責任があります。
また、気付かなかったとは言え、莉緒が倉庫にいるにも関わらず施錠してしまい、申し訳ありませんでした。」


 そう言って深々と頭を下げた。
 どうすれば事を荒げずに、穏便に終わらせられるか。頭の中はそればかりで、別に私が悪いなんて微塵も思っちゃいない。


「うちの子は莉緒ちゃんと仲が良かったのに、そんな事する訳ないじゃない!
寄って集って娘を責めて、謝罪なんかさせて、大人として恥ずかしくないんですか!?」


 私に高圧的な莉緒のお父さんに対し、お母さんは凄く怒っていた。



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