第6章 許されない過去(四宮視点)
季節は変わり十二月。
あの日は朝から雪が降り、とても寒い日だった。授業が終わる頃にはすっかり雪が積もっていて、雪はまだやみそうにない。部活で帰りが遅くなり、皆が帰りに事故にでもあったら危ないという事でその日は久しぶりに部活が休みになった。
朝練は通常通り行われていた為、体育館の鍵が開けっ放しだった。その為、戸締りをしようと体育館に入った。すると、倉庫に入っていく莉緒の姿が見えた。LINEグループから退会させた為、部活が休みって事を知らないんだ。そう思いながら、倉庫の方へ近付いた。
そして、私は倉庫の扉を閉め、鍵をかけた。
すると、内側から扉を叩く音、そして莉緒の声が聞こえた。でも、私はその声を無視して、体育館を出た。そして、体育館の鍵をかけた。
今日一日体育館の倉庫で一人反省でもしてればいい。今までの自分の行動がどれだけ私を傷付けたか。倉庫に閉じ込めたからといって死ぬ訳ではないし、明日になったら出してあげればいいだけの事。そう思い、私は家へと帰った。