第3章 〈リクエスト〉竜胆の家【黒バス:青峰】
大輝はぷんぷんむくれる私を何時もの勝ち気な笑顔で見やってシャワーを浴びる。
その表情は家に来たときの思い詰めたものではなく、とても自然なものに見えた。
湯船からチラリと見やるとバッチリ目があった。
「おら、ちょっと詰めてくれよ。万が一赤ん坊出来たらちゃんと2人とも面倒みてやっから」
「!?」
そう言いながら私の背中を押しやった。
前に詰めて後ろから抱きかかえられる様な体勢になる。
毎回最中に抱き締められるけれどその度に縋りつかれている気がする。
それはきっと日々の辛い気持ちに押しつぶされそうな大輝の一番弱い所何だろうと思う。
えっちで気持ちが楽になるなら何度でもヤらせてあげる。
だから苦しい時はちゃんと頼って欲しい。
熱い腕の中でぬくぬくと考えた。
「あ゛ーでも子守は勘弁な。俺ぜってー無理だから」
浴室に頭蓋骨が顎にぶつかる音が響いたのは言うまでもない。
end.